【アンジ】第6回更新探索記録

更新延期ですっかりだらけてたマナカ様よっ、こんにーちーはー！
・・・明日には更新日だってのに、これからメッセ書くとか何やってんの？
あ、あたし以外にもいるわよね・・・。

とりあえず、探索記録残しておくわね。

＞成長
戦闘での獲得CP把握ミス・・・。
まさかの1CP足らずで魅惑12に届かなかったなんて、色々と勿体無いわねぇ。
・・・まぁ、12になった所で合成レベルの方が全く足りてないんですけどね！
いつになったら合成依頼が来るのやら・・・。

＞戦闘
次回は1対1で巨大竈馬。
好戦度もイジってないし、魅力も魅惑も十分捕獲条件を満たしてる・・・！
と言う訳で、やっと身体が手に入るわけね。
・・・竈馬になるとは思ってなかったけどね。
魅惑12で2匹連れ歩けるようになるし、後ちょっとで先頭集団を追っかけられるハズ。
ふふふ・・・、待ってなさいよっ、その内狩りまくってやるんだから！（予定）

そういえば、PKに襲われる夢を見たわね。
・・・勝てそうな相手だったのに、夢で残念。

＞日記
今日も勝手にレンタル・・・とは言うものの、一緒に居られるのはここまでだしねー。
明日からまた日記ネタに困る日々が続く訳なのよっと。

それじゃあ今日の日記はこちら。

5．もうなにもかも残念じゃない

あたしはマーナカリア！
自分が認める最強の美少女魔女っ子様よっ！

残念なヤツに取り付いて二日目
相も変わらず、身体は奪えないわ
手下は捕まえないわ
ほんっと残念！

しかも自信過剰で口煩くって超えらそー
そんな人が近くに居たらヤダよね？
ねっ？

（ふわぁぁ。）


今日も今日とて、残念なヤツに纏わり付いて様子を確認する。
ソイツは相変わらず偉そうに、誇大妄想を繰り広げていた。
流石に見飽きてきたのであくびも出る気分だ。
あたしの声を少なからず聞き取れるようだけれど、神の声よばわりされてもねー。
……ま、あたしの美声なら致し方ないことだけれど。


（…さぁてと。そろそろ潮時かしら？）


元々、身体を奪う為に取り付いたのに、コイツの身体は奪えず。
他の獲物を狩らせて憑依しようかと思えば、他の獲物を捕まえる事も出来やしない。
これでは一緒にいるだけ邪魔なだけだ。………具体的に言うと、独り言がやかましい。

…まぁでも、よくよく考えてみれば、取り付いた直後の不安な気持ちは消えている。
”このまま消えてしまうかも”…なんて弱気な考え、よくもこのあたしが抱けたもんね。
世の中にはこーんなに残念なヤツがいて、ギリギリ生きていられるくらいなんだからっ。
天才たるこのあたしが消えるなんて、ありえないもんね。


（……そう思えた事だけは、収穫かしらね。）


こっちの気なんて知りもせずに、また誇大な妄言を繰り返しながら歩いていく残念なヤツ。
………ま、こいつなら殺しても死にそうにないしね。あたしも知ったこっちゃないか。
とっとと離れよう、あたしはあたしの力で勝ちあがれるんだし――


「なるほど、今回の俺様の獲物は、貴様か」


――って、何やってんのよ！？
体調ヤバイくせに、また厄介な相手に喧嘩売って…、コイツはバカなの？

…しゃーないわねっ、今回までは手伝ってあげるわよ！

それが
その残念なヤツを見た最後だった――

――ってなるといいな


なんだかまた会いそうな気もするけど
その時まで強い身体を手に入れなきゃ
こんなのに負けたらコトだもの

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【セルフォ】第5回更新探索記録

マーナカリア、マナだよ。
遅くなって 、ごめんね？

ぶつれい技まとめてから、すっかり力尽きてたの・・・。
あれが、誰かの役にたってたらいーね。

＞訓練
夢幻を開花してみたの。
SP回復技のサイコブースター覚えるんだよ。

・・・でも、火霊の方が良かったかな？
Endeavor、すごく便利そーだね。

＞戦闘
珍平さんはなんとかなったよ。
でも次回はアップルさん。
・・・・・・なんでこんなに、顔こわいんだろーね。

れんしゅー試合でFade-out使ってみたの。
・・・・・・うん。がんばる。

＞コミュニティ
今日も沢山の人がしゃべってくれたよ。
ありがとー。
ちゃんとお返事するの。

技リストも、こうしんするみたい、だよ？

＞日記
はろうぃん、なんだって。
カボチャの魔石、どんな人に届いたのかな・・・？
お友達になれるといーね。

こっちに残しとくの。

４．おばけって

おばけって、こわいよね

だって、おばけだもん

でも今日は、おばけがいっぱい来るんだよ

………

だいじょうぶ、なの？

「はろうぃん…？」

「そう、オバケさんのお祭りなのよ。」


その日は、とてもいい匂いが漂っていた。
ドナがお菓子作り、してたみたい。
話を聞いてみたら、はろうぃん…なんだって。

おばけがいっぱいやって来て、お菓子を奪っていくんだって。
お菓子をあげるのを拒んだら、代わりに食べられちゃうんだってっ。


「…そ、そこまでは言ってないよ。悪戯されちゃうかもだけど。」


悪戯されちゃうんだってっ……！

おばけ、とっても怖い。
でもわたしは、お菓子なんて作れなくて。
…どうしよう、悪戯されちゃうのかな？
食べられちゃうのかな？


「だから食べられたりはしないと思うけど。………一緒に作る？」

「………（こくこくこく）」


わたしは何度も頷いた。
このままじゃ食べられちゃう、早くお菓子を作らなきゃ……。

そしてわたしは、一緒にお菓子作りを開始した。



………

……

…



それから1時間後。


「………。」

「………マーナカリアちゃん、それは…？」

「ませき。」


オレンジ色の丸い物体を掲げて、告げる。
ドナに教わったとおりに、カボチャをこねていたら、そうなっていた。
……なんでかはわかんない。

このままじゃおばけに怒られる…？
やっぱり、食べられちゃうのかな？
ごめんねおばけさん、わたしがちゃんと、お菓子作らなかったから――


「めぇぇ」

「…あ。」


その時、偶然通りかかった子牛さんがカボチャの魔石をパクリと飲み込んだ。
子牛さんは気にする様子もなく、もっしゃもっしゃと租借している。


「………子牛さん？」

「めぇぇ」

「お、美味しいって、マーナカリアちゃん。」

「…ホント？」

「めぇぇ」


子牛さんは魔石を食べ終えると、次をねだる様な顔で待っている。

…よかった、おいしいんだ。
子牛さんが喜んでくれるなら、おばけさんも喜んでくれるかな？
そしたらわたし、食べられなくて済むんだよね？

…がんばらなくちゃっ。


「………もっと作るっ。」

「…う、うん、頑張ってね。」


それからわたしは、ドナの隣でカボチャをこね続けた。
何個も何個もカボチャ魔石を作り出す、いくつかは子牛さんが食べていった。
これで大丈夫、いつでも来て、おばけさん。




「…おぉ、美味そうな匂いだなァ。南瓜の団子かい？」

「ませきだよ。みゃーにもあげるっ。」

「………え”？」

その日の夜
カボチャが空を飛んでいた

とってもかわいかった


………


おばけって、こわいのかな？

ひょっとしたら
ひょっとしたらだけど

こわくないのかも、しれないね

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【アンジ】第5回更新探索記録

チキレ中だけどこーんにーちは～っ。
マーナカリア、マナカ様よ！

ズルズルと書く時間が遅くなってたけれど、まさかチキレ中だとはねー。
・・・・・・まぁいっか。

＞訓練
叩射を開花。
器用を上げる暇が無い以上、叩射のHIT補正は役立つハズよね。
でもペットが見つかるまでは魅惑優先。
偽島と同じで、LV12で2匹捕まえられる？
・・・まだ一匹も捕まえてないけれど、12に達しそうだわこれ。
合成は、そろそろ装備合成の需要が出てくる頃よね。また木漏れ日に出してみよっか。

＞戦闘
好戦度下げると捕獲条件が上がるとか知らなかったんですけどーっ！？
まずったわね。とりあえず次回は好戦度上げずに済むようにしないと。
魅力も魅惑も上がってるのに、何でこうなるかなー。

＞装備
活力LV2と体力LV1をゲット。
春菊もあるから平穏もつけられるとして、装備合成で治癒も作ってみましょうか。
くくく・・・もう直ぐ、もう直ぐまともに戦えるようになるわよあたしっ！

・・・今更作っても、大して早くないとか言わないで。

＞日記
今日もレンタルレンタルーっと。
むしろ相手の残念ポイントの増減のが気になるんですけど？

とりあえず日記はこちら。

４．それはとっても、残念な

あたしはマーナカリア！
今日も元気な天才美少女魔女っ子様！！

よわそーで残念なヤツを見つけてさー
コイツの身体を乗っ取ってやろうと思ったわけだけど

………ん？

どーなってんの、こいつ
なんかおかしくない？

（えいっ、このっ、動けっ…！）


意識を集中して、相手を支配しようと試みる。
…が、成果はあがらない。

昨日見つけたこのよわっちいヤツ、身体を奪おうと色々やってはみたけれど…。
どうにも、奪えそうになかった。


（くそっ、雑魚のクセになんだってのよ！？）


そいつは、しきりに首を傾げて、肩が重いなーなんてのん気に言ってやがる。
あたしが身体を乗っ取ろうとしている事にまるで気付いていない。
間違いない、こいつは雑魚だ！………と、思うんだけどなー。
だったら何故に、身体を奪えないのか。


（………コイツがあたしより格上――な訳はないわね、ありえない。）


とーぜんだ。あれだけこっぴどくやられて、それでも懲りていないおバカがあたしより格上だなんて。ないない。
とすると、他に考えられる要因はなんだろうか。


（………ひょっとしてコイツ、根本から別の生き物なんじゃ）


身体を奪うにも、相手の身体の造りをある程度は理解していないといけない。
別にそんな大層な話ではなく、コレはアレだ、ソレはナンだ、という軽い認識程度で構わない。
だけどもし、そんな認識すら出来ないほど未知の存在があったとすれば、身体を奪う所ではないだろう。
身体を奪った所でそれが何かも分からないのなら、動かす事も出来ないだろうから。

そんな事を考えながら、ソイツを見る。
………相変わらずの残念顔だった。


（…まさか、ね。）


こいつはどう見たって人間だ。
人の皮を被ったナニか、…だったりすれば、もうちょっとマシに強いだろう。
だからこれはただの人間だ。

何で身体を奪えないのかは不明だが―――


「なるほど、今回の俺様の獲物は、貴様らか。」


―――っと、いつのまにやら草賊なんかがやって来てるじゃない。
このバカ、また勝てもしない相手に突っ込んで行く気？

………ま、しゃーないわね。軽く手助けしてあげましょうか。
どうやら手下を探してる様子だし、捕まえた手下のほうに乗り移って下克上でもしてやれば良いわ。



ほら行きな、あたしの為にせっせと戦って来なさいっ！！

身体が奪えないなら仕方が無い

何とか別の方法で身体を得るしかないわねー


まずは、…あの草賊か


ったく、あたしの手を煩わせるなんて

何様のつもりよコイツ！

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【セルフォ】第4回更新探索記録

いっぱいメッセもらえて嬉しいな・・・。
マナ、です。今日の記録、のこしておくの。

＞訓練
今日は叩撃にくわえて、闇霊と舞踊も6になったよ。
ねんがんの、ぶつれいわざを、おぼえたの。

Fade-out、だって。

・・・。
きえちゃう？

＞戦闘
蒲焼さんと魚人さん。
とっても、おいしそう。

・・・拾ったのは尖石だけど、うーん。
良い付加、つくのかな？

＞コミュニティ
明日は、皆が覚えた技の話、聞けるかな。
効果も、調べた方がいーかな・・・？
ちょっとだけ、がんばってみるね。

＞日記
なんだか、色々あるみたい。
・・・何を書けばいいのか、こんがらがってきたの。
日記が急に途切れても、ゆるしてね？

今日のは、残しておくの。

３．たたかうちから

身体の中からわきあがる、ふしぎなちから

それは、力強くて
とっても深くて、真っ黒い

なにもかも、黒くぬりつぶしてしまいそうな
大きな、なにか

それは、身を守るちからなの？
それとも、別のなにかなの…？

しんじても、良いのかな…
わたしの　ちから

「………っ！」


襲い掛かってきた敵に向かって、咄嗟に拳を向ける。
触れた瞬間、拳から放たれた衝撃波が敵を大きく吹き飛ばした。
自分の手をぐーぱー閉じ開きして、その感覚を確かめる。

自分の手、小さな手。
何の変哲も無い、ただの手。
握ってみても、つねってみても、おかしな事なんて何も無い。

だけど、この手で叩けば、相手は吹き飛ぶ。
ただ、叩いただけなのに―――


「………」


怖い時、不安な時、力があると安心する。
だって、怖いものも不安なものも、わたしに敵対する全てのものを、



――叩き潰してしまえるから―――



「―――っ！？」


ぶんぶんと頭を振る、思考がおかしい。
変なことを考えている、考えちゃいけないことを考えてる。
だめ、これ以上考えたら、わたしは――


「めぇぇ　」
「な、何とかなったみたいね。」
「武運があるってのは有難いことだ」


――耳に声が届く。
気がついたら、戦闘は終わってた。仲間達が、一息ついている。


「いやぁー、大したもんだねお二人さん。」
「いえ、三弥さんこそ結構なお手前で。」
「めぇぇ」
「おっと、もちろん君もな。子牛ながらにアッパレだ。」
「めぇぇ」


仲間達が談笑しながら、一歩一歩近づいてくる。
彼等は仲間、敵じゃない、分かってる。分かってるけど……。


「……どうしたの、マーナカリアちゃん？ぼーっとして。」
「ん、怪我でもしたんかね？見せてみな。」


心配そうな表情を浮かべている。
当然だ、仲間なのだから。ぼーっとしてたら、心配してくれる。
でも、良いのだろうか。
だって、わたしのちからは、


「めぇぇ」

「――っ！？」


いつの間にか、子牛が自分の元に寄り添っていた。
いたわる様に、顔を手にすり合わせてくる。
叩いたものを吹き飛ばすわたしの手、そんな手にすりすりと頬を寄せてきた。

恐る恐る、子牛の頬を撫で返す。
敵を吹き飛ばしたあのちからは――出ない。
撫でられた子牛は、気持ち良さ気に目を細め、鳴き声をあげた。

その様子に安心して、仲間達も笑いかける。
何も怖い事なんて無い、平穏な時間。

こんな時間が、ずっと続けば……いいな。

だいじょうぶ

わたしのちからは、敵を倒すちから

この人たちは敵じゃない

だから、だいじょうぶ……



……だいじょうぶ

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【アンジ】第4回更新探索記録

それにしても、アンジニティの環境は最悪だわねっ。
色々と危うくなってきたマナカ様よ、今日も記録を残しときましょうか！

＞訓練
今回は無難に召喚上げ、次回はマイケル呼ばなきゃいけないわね。
マイケルの残念具合はともかく、それ以外の召喚は・・・まぁそこそこレベル？
ペットも含めて3対1なら、序盤のデュエルぐらいは何とかなりそうなんだけどねー。
とにかく、準備が整うまで襲われませんようにっ。

＞生産
春菊で平穏がつくなんて・・・、もっと早く教えてくれればっ。
・・・まぁ良いか、白石拾えたし。
装備は順調に整ってるハズなのに、ちっとも体勢が整わないのは何故かしらね。

あ、そろそろ合成依頼の募集を諦めようかと。
SP回復技用に魔石でも覚えたほうが良い気がする・・・。

＞戦闘
珍平2戦目。
まぁ普通に勝ったけど、Poisonous mothの性能はちょっとどうしようもないわ。
130も消費して使う機会は、暫くなさそう。
名前に反して毒も無いし、肝心の魅了も撒かないし、・・・使う日はもう来ないかも。
と言うか珍平の捕獲条件厳しすぎるっ。

次回は2対1で草賊っと。
2対1とは言っても、残念なアレだけどね・・・。

＞日記
何気にレンタルしちゃった感じ？
まぁ良いわよね、何DEMO☆許可だし！
次回からどーなるやら、我ながら予想もつかないわ。

そんな日記はこちら。

３．戦う力

あたしはマーナカリアっ
ピッチピッチの100歳ちょいっ！

ってのはもう良いとして、
なんだってこんな事になってんの？

戦おうにも身体が無けりゃどうにもなんないじゃない！

くそっ、くそっ

身体、身体さえあればっ…

（…はぁ。）


フラフラと身を揺らしながら、辺りを彷徨う。
身と言っても実体は無い訳だけどね、気分の問題。

あたしは未だに思念体のままだ。

チンピラ風情に負けて、ほうほうの体で逃げ出した――のはだたの夢。
だけれど、状況はさして好転していない。
結局あのチンピラの身体を奪う事は出来なかった、ただ無為に疲弊しただけだ。


あぁもうっ、たかがチンピラのくせにっ。
元の身体さえあれば、あんなヤツ小指一振りで支配してやるのに！

…そう呪えど呪えど、身体を得られる訳でもなし。
まさに手詰まり。


（………）


自分の手をあげて、空に翳す。その手は随分と透けて見えた。
思念体なのだから、元から透けるどころか完全に透明だ。
それでも、自分の姿を認識できるからこそ、自分として存在できる。
その意思が、少しずつ弱まり始めていた。その証拠だ。


（………このまま、消える？このあたしが？）


あたしは天才だ、その上美少女だ。
この世の誰よりも優れた存在なのだ。
それが、こんな、誰にも見える事も無く消えていくなんて。

そんな事、ある訳ないじゃないッ――


――そう、言い切れた頃が懐かしい。

今では、そんな事もありえるのかもしれない。そう微かに思っている自分が居る。
その考え自体が精神力の疲弊を招き、さらに寿命を縮めていく。
分かっていても、意識を切り替えることが出来そうに無い。


（……このまま、消えちゃうのかな）


そう考えて、空を見上げた―――その時。


悲鳴が聞こえてきた。


それは、とても…残念な悲鳴だ。
美女とか美少年とかのそれではなく、とても残念な。

空ろな意識で声の聞こえた方へ向かう。


（………うわ、なにあれ。）


目に映ったのは、戦闘の様子。
可愛らしい野苺ちゃんが、誰かをギッタギッタにのめしている。悲鳴はその誰かから発せられていた。


（………よわそー。）


まさに一方的な攻防。
だと言うのに、そのよわそーなヤツは偉そうな台詞を吐きながら野苺ちゃんに向かっていき――返り討ちにあっている。
なんとも残念きわまりないヤツだ。

…だけど。


（………あれなら、あたしでも勝てるんじゃない？）


微かな希望が湧いた。
あんなに残念なヤツに、この天才マーナカリア様が負ける訳が無い。

そうだ、負ける訳がないのだ。
アイツをダシにして体勢を整えれば、あたしもまだまだ挽回できる。


ふふ、ふふふっ。


そうだ、何せあたしは天才なのだから！
こんな所で終わる訳が無いのよ。
その為には、何だって利用してやる。

………せいぜい喜びなさい、あたしの役に立てる事をねっ！

そしてあたしは、その残念なヤツに取り憑いた

それがまさか、あんな結果になるなんて――


――え
どんな結果かって？

そんなの知らないわよ、言ってみただけ

ま、あたしの勝ちは揺るがないけどね！

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【セルフォ】第3回更新探索記録

こんにちは。
マーナカリア、通称マナ。

遅くなったけど、記録つける・・・ね？

＞訓練
今日は叩撃の練習してきたの。
マジカルハンマー覚えてみた。ぶんぶんするよ。

明日には、叩撃と闇霊の技覚えれてるよね・・・。
必須、ありませんよーに。

気が付いたら、かっこいいポーズ訓練してた。
・・・ひかりまほう？

＞戦闘
たわし、かわいい・・・。

練習試合、ちゃんとできなくてごめんね？
次は、頑張らなきゃ・・・。

＞生産
見切りさくせーしてみたら、黒石から無付加魔石出来ちゃった。
・・・雑木で物攻LV1の方が良かった。

＞コミュニティ
たくさん来てくれて、ありがとう。
物好きさん、いっぱい。一人ぼっちじゃなくてよかった。

賑やかになると良いね。

＞日記
レンタルしてみたよ。
上手く、書けたかな。
・・・書けてないかな？

残しとくね。

２．はじめての　まち


街は、ひとがいっぱいで

賑やかで、

すこし、怖い


けど、


やさしい人も、いるのかな…

たのしい事も、あるのかな…？

目覚めた館から逃げ出して、森を抜けて、沢山歩いて。今、ここにいる。


「す…てぃ、る、ふ？」


記憶は無い、けれど文字は読める。
高々と掲げられた、門の看板にはそう書かれていた。
千差万別な容姿の人々や――あるいは人で無い者達が街への出入りを繰り返している。
その町は活気に溢れて…とても、騒がしい。


「………」


暫く門の前でウロウロしていたけれど、踏み込む勇気なんて出てこない。
諦めて、その辺で野菜や果物でも拾おうか。
そう思って踵を返した。
すると――


「めぇぇ…」


……と言う何かの鳴き声が届いてくる。
見れば、白い毛並みの動物が、その辺の草を食んでいた。
それは子牛のような、そうでもないような、でもめぇぇって鳴くし……。
とにかく、一言で言い表すなら。


「…かわいい。」


と言う事だった。

いつの間にか、不安な気持ちが消えている。
その場に座り込んで、草を食むその子の姿を眺めていた。
時折目が合うと、「めぇぇ」っと声を掛けられる。…ような気がした。
ずっとでも、眺めていたい。
怖い事も、この先の不安も、全て忘れて。


………。


けれど、そんな時間は長くは続かなかった。
その子牛らしき生き物は存分に草を食み終えると、トコトコと歩いて街へと入っていく。
それは、淀みない足取り。行き先がはっきりと決まっている。

あの子には、帰るべき場所があるのかな。
あの子には、待っててくれる人がいるのかな。

一人ぼっちの、自分とは違って―――


―――まって！


その一言が、口から出ない。
たとえ口から出たところで、あの子は立ち止まってはくれないかもしれない。

一人ぼっち。

頭の中で繰り返し、その言葉が流れている。
辺りの喧騒が途端に大きくなり、聞き取れないノイズになって恐怖心を煽る。
イヤだ、コワイ、逃げ出したい。でも――

――ドコヘ？

分からない。
逃げてきて、やっと辿り着いたのに。ここからどこへ逃げれば良いのか。

視線を上げれば、人込みの中に微かに見える白い毛並み。
それはもう、雑踏の中へと消えていく寸前だった。

咄嗟に駆け出した、その子を追って街の中へと。
人込みが怖くないわけがない、勇気を出した訳じゃない。ただすがりたかったから。
走って、人とぶつかり、怒声が飛び、涙が溢れる。
それでも走り続けた、見失ったらお終いだと思ったから。

走って、走って――走り続けた。

―そして


「もう、どこに行ってたの子牛さん？」

「めぇぇ。」

「食事？勝手に行っちゃダメじゃないですか。」


暖かい声が聞こえる。それに、あの子の鳴き声も。
白いワンピースを着た女の子が、子牛さん―らしき動物をナデナデしている。

走り続けた足が次第にゆっくりになり、やがて立ち止まった。
足が疲れて身体を支えきれない、そのままペタンと座り込む。



その音が聞こえたのか、女の子がゆっくりと振り返った―――


―――――

街は、ひとがいっぱいで

きっと、たくさんの出会いがある

わたしの出会いは、その中の小さなひとつ


けど、それは

わたしにとって、大切なひとつ

…だと、思うから

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【アンジ】第3回更新探索記録

やっほー！
チキレ感バリバリの天才魔女っ子マーナカリア、通称マナカ様よ！

ふぅ、2回目にしてダラけすぎ。アイコンも出来上がってないしどうしたもんかしらねー。
とりあえず記録記録っと。

＞訓練
どうにも弱っちそうだったから召喚を覚えてみた所だけど・・・。マズったかも。
マイケル・・・だめだこいつなんとかなるの？

他の召喚技はまともだと良いんだけどね。
新規に覚えた技は見るからに補助系ね。まぁ・・・毒なら現状は役に立つから良いけど。

訓練した冗談技はアルティメット土下座。
「マジすんませんっしたっぁぁぁぁぁっーー！！！」

＞戦闘
マジすんませんっしたっぁぁぁぁ―――っていうのは夢だった。
は、ははは。このあたしが珍平風情に負ける訳ないじゃなーい！
しかし魅惑は失敗したから何の解決にもなってないわー。
次回も珍平だけど、成功する気しないわこりゃ。

＞日記
・・・偉そうに書いたくせに負ける―もとい身体奪えなくてちょっと恥ずい。
――なんて思ってないんだからねっ！！

――日記ログはこっちなんだからねっーー！！

２．初めての街


あたしはマーナカリア！
ピッチピチの100歳チョイ！

ひょんな事からこの世界にやって来たんだけど―

街に辿り着いてわぁビックリ！

なぁにこの街、まさに人生の落伍者さん達の吹き溜まりじゃなーい。

ま、あたしみたいな超絶天才美少女魔女っ子には関係ないよねっ！


………ねっ！？

―にしてもヒドイ、ヒド過ぎる。
何がヒドイかってそりゃあ、この街の環境とあたしの境遇だ。
他人の殺人に巻き込まれてこんな所に飛ばされた上に、身体も無く思念体で彷徨ってる現状。あぁ、なんて可哀相なあたし！
結局、殺人を犯したはずの男は見つからないし…。どっかの別の場所に飛ばされたのか、それともとっくにくたばったのか。

まぁ、とにかく。

あたしはあたしの身の安全を確保しなければいけない。
何せあたしは超絶天才美少女魔女っ子マーナカリア、そう、マナカ様なのだ。こんな吹き溜まりのような所で終わって良いハズがない。


（………にしても、ヒドイ街ね）


街を見渡せば、それはそれは言うにもはばかれる様な下劣な環境の町並みが広がっている。
未だに思念体なのは危険な事だが、この街の匂いを嗅がずに済む事は行幸か。

改めてあたしの現状を把握してみる。
最優先事項は、新たな身体を探す事。
元の世界に残してきた身体は――残念ながら腐って朽ちるだろう。魂が抜けているのだから当然だ。
館にかけた結界は暫くは持つ。身体が死んでも魔力が残っていれば十分だ。
その魔力を回収する為に、元の世界に帰る。

…だが、帰る為には十分な魔力を蓄えた身体を得なければいけない。


（…けれど、今のあたしじゃ、そんな魔力を持った相手には勝てない。）


そう、今のあたしは思念体。
身体が無く、魔力も無い。力は精神からひねり出しており、使いすぎれば消滅してしまう。
今のあたしに勝てるのは、それこそ雑魚しかいないかもしれない。


（…背に腹は変えられないか。雑魚でも何でも身体を得て、少しずつ強い身体へ乗り換えていけば…）


何せあたしは天才だ。
身体は弱かろーとなんだろーと、天才補正で大幅強化される事間違いなし！…なのだ。
機体の性能が強さの全てではないのだよ―ってセリフもあった気がするしね。


さて、現状把握かんりょー。
ようはよわっちい雑魚を狩れば良い訳だ。
しかし、この街のヤツらはドイツもコイツもヒドイ顔。あんまり欲しい身体ではない。

…外で狩るか。
そう思って街から出ようとしたところに、誰かの声が聞こえてきた。


――世界の隔壁の一部が破壊された――


誰が言い出したのかもわからない、そんな噂。
根も葉もないたかが噂だが―その声を聞いて目に生気を取り戻したヤツも少なからずいるようだ。


（…ふぅん、…少しは骨のあるヤツも居るのかねぇ。…まぁ雑魚だけど。）


ぼちぼちと移動を始める人込み。街の外へと、世界の隔壁へと、光溢れる別世界を目指して。
その様子を上空から見下ろす、まさしく人がゴミのようだ。
やがて、多数の人の奔流は散り散りに別れ、それぞれ個別のルートを進んでいく。
そりゃそうだ、わざわざ他人と協力しようなんてお人よしはこの世界では少ないだろう。


その中から1人――孤独に歩いていた人影に狙いを定め、降りる。
それは見るからにチンピラだ、可愛さの欠片もない。
………けどまぁ、しょうがない。あの身体を使って、次はより強くて可愛い身体でも得れば良いのだから。


（…ふふっ。残念だけどあなたの旅はここでジ・エンド。その身体はあたしが貰っていくわよ。）


近くにあった一抱え程の石がゆっくりと浮き上がっていく。

残された精神力は少ないのだ、あまり派手な力は使えない。
こう見えてあたしもそこそこ焦っている、こいつは確実に仕留めなければならない。
気付かずに歩き続けるチンピラの頭上へ、その石を移動させて行く。


（―――じゃあね。）





―――振り下ろした

ほーんっと、この世界は腐ってるわね

夢も希望も無いじゃない？
夢や希望を抱いた所で、すぐに潰され消えるんだもの

他人を蹴落とし、蹂躙し、奪い喰らう
そんな世界


あーあ、皆かわいそ～
必死に勝ちあがろうとしちゃってさ
ふふ、無駄な努力、無駄な時間

だって

最後に勝つのはあたしだもの



そうよ、勝つのはあたし、マーナカリアなんだからっ！！



アハハハハッ！！！

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