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定期更新型ゲーム「Sicx Lives」 通称「六命」のキャラブログ
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こんにちは。
マーナカリア、通称マナ。
探索記録、つけてみるの。

・・・がんばる。

>訓練
魔石と、体格と、器用。
魔石は3枠とも作れてよかった、LVも上がったの。
次回から、戦闘技能も上げなきゃ・・・。熟練度稼ぎ、たいへんそう。

舞踊おぼえてみた。
闇霊×舞踊少なかったから。
・・・でも、1日で3倍になってた。ちょっとショック。

技の訓練は、口説き方・・・?
「・・・・・・ねえねえ・・・いっしょに、いく?」

>戦闘
天翔束子と三下さん。
たわし、かわいい・・・かも。
つかまえるのかな?

>日記
目覚めてからの、記憶。
ほかのことは、よく分かんないけど。
これからのことも、よく分かんないけど。
・・・たくさん書ければいいなって、思う。

こっちに、残しとくね。

プロローグ


そこは、闇の中だった

ただ暗くて、冷たくて

何も、考えられなくて

わたしはずっと、そんな所にいた



いた、はずだった



わたしは今、考えている

暗くて、冷たくて、

そして、寂しいってことを

何も考えられなかった、はずなのに



だったら、わたしが今いる、ここはどこ?

考えている、わたしは、なに?

――わたしは




目を開く、そこはやはり暗かった。
それなのに、目を細めてしまう。
窓から微かに差し込む月明かりが、とても眩しく見えたから。

そこはやはり、冷たかった。
冷たい石の寝台、赤い色で円形の模様がビッシリと描かれいる。
それでも暖かさを感じたのは、自分の身をぎゅっと抱き締めていたからか。

ゆっくりと身を起こす。
身体が痛い。
身体が痛いと思える。それは、初めての感覚な気がする。
けれど、身体が痛い原因はハッキリと分かった。

(………寝違えた。)

当然だった。
固い石の寝台で寝ていたら、身体が痛くなるのは当たり前。
寝たくて寝ていたわけじゃないのに、理不尽さを感じながら寝台から降りようとする。

ズル―と布地を引きずる音。
そして、ズテンっと寝台から転げ落ちる。

モタつきながら起き上がり、自分が着ていたものを確認する。
それは、ぶかぶかの布。
よくよく確認してみれば、大きなローブのようだった。
裾はズルズルと引きずり、袖は長すぎて手が見えない。
とても、非実用的な衣装。

四苦八苦しながら、唯一の光源である月明かりが差し込む窓へと向かう。
ガラス張りの窓は光を反射して、自分の顔を映し出していた。

そこに居たのは、小さな女の子。

地面に届きそうな長い髪。
裾を引きずり、ぶかぶかなローブに身を包んでいる。
紅く光る瞳は、無表情にこちらを見つめている。

そっと窓へと手を伸ばせば、少女も同じように手を伸ばす。
窓越しに手を触れ合わせても、帰ってくるのはガラスの冷たさだけ。

そして認識する。


(………これが、わたし。)


非実用的なぶかぶかのローブも、こうしてみると悪くないかもしれない。
無表情だけどホッペは柔らかそうで、ふと気が付いたら、自分で引っ張ってしまっていた。
…やっぱりプニプニと、柔らかかった。
暫くそうして窓の前で1人百面相を続けていたら、唐突に視界が光に包まれる。
目を閉じて暫く、凄まじい轟音が響き渡る。

それは雷鳴。

頭では分かっていた。
だけど、身体が震える。こんな大きな音を聞いたのは、生まれて初めてだった。
続けて降り始めた雨が、吹き始めた風が、窓ガラスに叩きつけ大きな音を立てる。
ただの嵐だと、分かっているのに。
それは初めての経験で、震えが止まらない。

(………こわい。)

思考がぐるぐると回っていく。
ただの嵐だと、怖くもなんともないと、そう考える理性が、どんどんと掻き消されていく。

(………こわい、こわい、こわいっ!)

すがる様に、部屋の中を見渡した。
けれどそこにあるのは、石の寝台、赤い模様、おどろおどろしい謎の道具達。
自分を助けてくれるものなんて何も無い。
視界がじわりと歪む。
それが涙だと言う事に、今はまだ気付けない。


「………こわい…よぅ………!」


口から声が洩れた。
初めて聞く自分の声は、とてもか細くて、震えていた。
もう、耐えれない。
この怖い部屋から、怖い建物から、自分を怯えさせる全てのものから。
逃げ出したくて、駆け出した。


………


―――


………


森の中を歩き続ける。

振り向けば、怖い怖い館の影。
少しでも離れたくて、歩みを進める。
ぶかぶかのローブはじっとりと水を吸って重く圧し掛かってくる。
裸足の足は泥にまみれて、とても気持ちが悪い。

それでも、歩き続けた。
一体どれほどの時間が立ったのか、迷路のような森はどこまでも続いている。
疲れて足を止めようとしたその時。


【………ミツケタ】


どこからともなく、声が聞こえた。
前にも、右にも左にも後ろにも、何も居ない。


【ケケケッ ミツケタ ミツケタゾ!】


声はまだ聞こえる、ハっと視線を上へと向けた。
そこには翼の生えた黒い何かが、浮かんでいた。
パタパタと翼をはためかせ、ケケケと笑っている。
自分の中の知識が、それは”悪魔”だと言っている。
魔に類する、恐ろしい何かしら。
それが、目の前に浮かんでいる。

けれど――


「ちっちゃい…」

【チッチャイッテ ユーナァー!】


悪魔――ちっちゃい小悪魔がキーキーっとわめいている。
その様子を見ていると、少しだけ頬が緩んだ。


【ワラウナー コワガレッー マーナカリア!】


小悪魔が、自分を指差し何かを呼んだ。
きょとんと首を傾げる。


「まーなかりあ…?」

【トボケルナ! マーナカリア スゴイ ヤミノマリョクダ! コ コワクナンテ ナインダカラナ!】


マーナカリア。
呼ばれたその言葉を、頭の中で反芻する。
それは、自分の名前なのか。
ぼんやりした記憶の中で、確かに聞き覚えがあったかもしれない。
キーキーとわめく小悪魔をよそに、じっと頭を捻って思考を巡らせる。


【ワーン ムシスルナー! オマエヲクラッテ オレハ サイキョーニナルンダ! クッテヤル クッテヤルゥー!】


何か気に入らなかったのか、小悪魔はバタバタと暴れながら一気に急降下してきた。
ちっちゃくて、どこか可愛い悪魔、だけれど。その爪はとても鋭い。
それが、自分の喉元を目掛けて、振り下ろされようとしている。


「――――やっ………!」


鋭い鉤爪から目を逸らして、身を守るように拳を振り上げた。
振り上げたその拳が、何か柔らかいものに触れた感触。
その瞬間、身体の奥底から溢れ出るような何かが、奔流となって拳へと集まっていく。
丁度クロスカウンターな形で頬を殴られていた小悪魔の目が、大きく見開かれる。


【――――ナンジャ コr―――】



チュドーン!!



拳から放たれた力の奔流は、大きな爆裂音を立てて爆発した。
雷鳴に似たその轟音だけれど、こうして聞くと案外心地良い。
鋭い爪は自分の喉に届く事無く、悪魔は弾き跳ばれてぽてちんっと地面に落ちた。

辺りを覆っていた森も抉れる。
抉られたその向こうに木々は無く、そこには森の出口が存在した。
開かれた空から届く日の光。雨は上がり、雲は消え、いつの間にか太陽が昇っている。
初めて見たその光はとても明るくて、暖かい。


【………ワスレルナ オマエハ ネラワレテイル   キヲツケロヨ】


小悪魔の、どこか優しい忠告。

小さく笑って、こくんと頷く。




そして、光の中へと、歩き出した。




わたしはマーナカリア

それ以外の事は、まだ何もわからない


けれど、わたしは、わたし

わたしは、わたしとして生きたいから


だから、



生きていく
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